ネットショッピングって便利ですよね。私もよく使うのですが、先日、ちょっとこわい目に遭ってしまいました。
簡単に言うと、アマゾンの名を騙って、購入していない商品の代金を払わされる詐欺です。
本人以外が宅配業者に対応すると誤って払ってしまう危険性が十分あるので、気を付けなければいけない手口です。
(これとは別に、代引きではないけれど、amazonから身に覚えのない商品が届く・・・というケースもあるようです。実はそちらも体験済みです。)
ヤマト運輸で「コレクト」(代引き)のメールと不在者票。注文してないのに届くのはなぜ?
家に帰ると、このような不在表がはいっていました。
コレクト・・・?
余り見慣れない単語に、ちょっと動揺してしまいました。コレクトとは、いわゆる代引きのことのようです。
そして3,264円という金額。家族がうっかり払ってしまいそうなラインの金額ですね。
最近アマゾンで注文した覚えはありません。それに、クレジットカードを使って買い物をするので、代引きはほとんど使ったことはありません。
再配達依頼をするまえに確認してみようと思い、メールボックスを開くと、ヤマト運輸から宅配便コレクトで3,264円とありました。中身は不明です。
しかし、肝心のamazonからのメールがありません。amazonに限らず、普通はネットショッピングをしたら注文確認メールがきますよね。
そこで、直接amazonにアクセスして、今回の金額での注文履歴があるかどうかを見てみました。
すると、該当する注文履歴はありませんでした。自分のアカウントで注文された商品ではなかった(アカウントを乗っ取られたわけではない)ことが分かり、一安心。
誰かが、個人情報をもとに、商品を送り付けているということですね。
注文してない商品について、Amazonカスタマーサービスとのやりとり
荷物は受け取りたくなかったので、直接アマゾンのカスタマーサービスに電話。
本人確認後、注文履歴をアマゾン側でも確認してもらい、最近の注文がないこと・誰かからのギフトでもないことを伝えられました。
以前、amazonアカウントを乗っ取られたことがあるので、念のため「注文履歴は消すことができますか?」と聞いてみたところ、「非表示にはできますが、消すことはできません」との回答が。乗っ取りによる被害ではないことも確認できました。
実はこのパターンの詐欺、最近増えているみたいです。
「送り付け商法」「ネガティブオプション」「代引き詐欺」などと呼ばれています。
最近急増していきた手口の特徴をまとめますね。
- 差出誰人は、「アマゾン」という名前のみ。差出人の住所は記載されていない
- 代引き(コレクト)で商品が届く
- 商品代金は数千円程度
- 中身はシューズ用品などの雑貨が多い模様
あたかも自分(被害者である消費者)が代引きで商品を購入したかのように見せかけているのがポイントです。
目的ははっきりしませんが、おそらくどこかの業者が勝手に在庫商品を送り付けて購入させようとしているのではないでしょうか。
個人情報が洩れているのでは?と不安になってしまいますね。
一つの可能性ですが、あなたは今までamazonマーケットプレイスで買い物をしたことはありますか?
実はこれ、amazonマーケットプレイスに出品している業者が悪さをはたらいているのではないかと思っています。
意外と知られていないのですが、amazonには個人でも出品できるのです。
いちおう店名や所在地を登録する必要はありますが、実際に法人登記をしている必要はなく、個人が自宅住所を所在地にして、好きな名前で出店することができます。発送やラベルの作成方法など細かい決まりを守れば、誰でも販売ができてしまうのです。
そして、amazonにはギフト設定ができるのはご存知の方が多いと思います。
誰かに贈り物として発送したいときに、メッセージカードや包装を選んで、送り先に届けてもらうことができます。私も何度か利用してますが、自宅を経由しなくていいのは助かりますよね!実はこれ、決済方法で代引きを選べるんです。代引きでギフトを送るなんて人、いないと思いますがね。
これらの事実から、個人情報の管理が緩いマーケットプレイスの業者が、別のアカウントを作成して、そこから顧客あてにギフト発送しているのではないかと思いました。(真相はわかりません。あくまで個人の考えです。)
頼んでいないものを返品したい!それぞれのケースの対処法まとめ
もしかすると、この記事を読んでいる方のなかには、すでに代引きの金額を支払い、荷物を受け取ってしまった方がいるかもしれません。
残念ながら、商品代金を払った場合、または商品を開封してしまった場合、購入する意思があったと思われてしまいますので、基本的には返金・返品は難しいです。
その上で、ケース別に対処法を解説していきましょう。
①商品到着時に不在にしていて、まだ商品を受け取っていない場合
私のケースと同様ですね。
不在者票または宅配業者からのお知らせメールをみて、冷静に判断しましょう。
配達物は<受け取り拒否>ができますので、それをしましょう。するべきは、
- 注文履歴を確認する。
- 履歴がなかった場合、商品が配達されないように、amazonカスタマーサービスに連絡する。(amazonのお問い合わせの種類>その他に、身に覚えのない請求という項目があります!)amazon経由で、宅配業者へ受け取り拒否の旨を伝えてくれます。
- または、宅配業者に直接連絡して、受け取り拒否を伝える。
なお、宅配業者は、ヤマト運輸に限らず佐川の場合もあるそうです。
②宅配業者がきて、サインを求められている場合
配達物は<受け取り保留><受け取り拒否>ができますので、それをしましょう。
するべきは、
- 宅配業者さんに少し待ってもらい、注文履歴を確認する。
- 履歴がなかった場合、「注文した覚えのない商品ですので、受け取りを拒否します。」と伝える。
- 家族宛の荷物などで判断がつかない場合は、「受け取り保留します。」と伝えます。受け取り保留は留守扱いなので、その場で不在表を書いてくれるか、後日またお届けしてくれます。荷物が本当にご自宅に届くべきものかどうか確認して、再配達希望日時を連絡しましょう。
③箱を受け取ってしまったが、まだ箱に手を付けていない場合
とりあえず箱は受け取って支払いをしたけれど、最近注文したものがないため、開封を保留している状態の場合です。
するべきは、
- 注文履歴を確認する。
- 履歴がなかった場合、amazonカスタマーサービスに連絡(amazonのお問い合わせの種類>その他に、身に覚えのない請求という項目があります!)する。伝票番号を伝え、amazonから宅配業者に連絡してもらい、荷物を引き取ってもらう。また、返金対応を依頼する。その際に、なにか指示があれば従う。
- または、直接配達業者に連絡して、荷物を引き取ってもらう。引き取りの前に、伝票番号および差出人情報がわかるよう、写真を撮る。amazonカスタマーサービスに連絡して、返金対応を依頼する。
受取後、すぐに自分が頼んだものではないと分かった場合、受け取り拒否をできたというケースもあったようですが、宅配業者に非はないので、手間を取らせてしまう方法はあまりお勧めできません。
いったん荷物だけ引き取ってもらい、返金については後日というパターンが基本と思ってください。
返金については、銀行振込あるいはアマゾンのポイントとなるそうです。
ただ、実際に被害に遭われた方によりますと、銀行振込を選択した場合に1週間以上待つことになったというケースもあるそうです。
アマゾンをよく利用する方は、ポイントでの返金を依頼した方が無難といえそうです。
④商品を受け取って、中身を確認した場合
箱を受け取り、開封したところ、商品をみて注文した覚えがないことに気づいた場合です。箱は開けてしまったが、商品はまだ使っていないという前提です。(商品を消費してしまったら、どんな理由があるにせよ返品はNGです!)
するべきは、
- 注文履歴を確認する。
- 履歴がなかった場合、amazonカスタマーサービスに連絡する。(amazonのお問い合わせの種類>その他に、身に覚えのない請求という項目があります!)
- 返金対応を依頼する。(ダメ元で)
商品代金を払っていない状態であれば、勝手に送り付けられたものは支払いの義務はなく、14日の保管期限後、自由に処分していいことになっています。しかし、今回のケースですと中身が不明とはいえ、代金を払うという行為が売買契約が締結されたとみなされてしまうため、そのキャンセルは難しいのです。
また、クーリングオフ制度はネット通販には適用されないようです。
したがって、理不尽な話ではありますが、一度払ってしまった代金は取り返せない覚悟で臨んだ方が、精神衛生上よいかとおもいます。
なかには喧嘩腰でアマゾンと言い合ったという方もいるそうですが、もし返金対応をしてくれたとしたら、それだけで超ラッキーと思いましょう。
以上、4つのパターンに分けて対応方法を説明させていただきました。
次に、対策について説明します。
送り付け詐欺の対策は?
私の場合は1回で済みましたが、中には繰り返し商品を送り付けられてしまう方もいるそうです。「身近な人の嫌がらせなんじゃないか・・・?」と勘ぐってしまうのも無理ありません。
(個人的には、嫌がらせしたかったら、そこまで間接的で手間のかかることをしないと思います!)
そのたびにアマゾンと電話して、返送手続きをして、としていると途方に暮れてしまうのではないでしょうか。
対策についてまとめてみましたので、参考にしてみてください!
①受け取り日時を変更できるWebサービスに登録する
荷物を一度受け取ってしまうと、購入意思があったとみなされたり、モノの返送に手間取るので、受け取る前に対処するのが賢明です。
今回は、ヤマト運輸か佐川急便でAmazonの荷物が届いたという話をよくききました。それぞれ、荷物の受け取り日時を変更できるサービスがありますので、チェックしてみてください。
ヤマト運輸の場合はクロネコメンバーズに登録しておくと便利です。配達があると、事前に登録したメールアドレスに通知がきます。配達予定時刻が記載されているので、あらかじめ不在がわかっているときは、日時変更することができます。
また、LINEでクロネコヤマトと友達登録をしておくと、チャットで簡単にやり取りができます。ふだんメールチェックよりLINEチェックのほうが頻繁な方に特におすすめです。
佐川急便でも、WEBトータルサポートという同様のサービスがあります。
いずれも利用は無料ですので、詐欺対策という意味だけではなく、配達業者さんの戻りを少なくするという意味でも、ぜひ登録しておきたいですね。
②宅配荷物の受け取りルールを家族と共有する
同居している方同士で、普段から「今日荷物届くと思うよ~」とか「何時ごろにくるようにしたよ~」といった情報を共有しましょう。
また、「代引きを使わない」というルールを決めてしまうのもいいと思います。
怪しい荷物は、サインしない・受け取らない・支払わない の3原則を守る、ということを徹底すれば、トラブル防止になるはずです。
荷物が怪しかったら「受取り保留」、明らかに間違っているとわかったら「受け取り拒否」を使って、よく確認してから受けとるようにしましょう。
③大手以外の通販サイトから購入しない
amazonはもちろん大手ですが、そのプラットフォームを利用して販売しているのはただの個人かもしれない、ということを上で説明しました。楽天なども同じですね。マーケットプレイスは確かに安いですが、今回の詐欺のようなリスクもあると思った上で、慎重に買い物をしましょう。
ネットショッピングするときは、運営者情報を見てみて怪しいと思ったら、その嗅覚に従うといいかもしれません。
私が一度遭遇したケースでは、架空の業者が別の実在する業者の住所を使って、商品を販売していました。問い合わせてみると、2つの業者にはなんの関連性もなく、代表者名も偽物だった・・・ということがありました。
わからなければ、企業名や住所、代表者名で検索してみて、おかしなことはないか確かめてみましょう。
まとめ
以上、代引き詐欺について、その手口・対処法・対策について解説しました。
高齢者を狙った詐欺が多い中、ネットショッピングをよく利用する若者までもが騙されてしまう詐欺が、急増しています。正しい対処法を知った上で、不必要な手間をとらせるこの詐欺を未然に防ぎましょう。
amazon側の対策も急いでほしいところですが、個人としても気を付けていきましょうね。
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