「マウント女子」「マウンティング女子」という言葉が世間に広まって久しいですが、自己反省どころか堂々とマウンティングしてくる人はいますよね。
今回は、改めてその言葉の意味や、あるあるな例を説明しながら、マウント女子の対処法をお伝えできればと思います。
実は自分もやっている?という気付きがあるかも!
マウント女子とは?由来・きっかけについて
マウント女子・・・その意味は、「mount」(動詞。馬乗りになる)からきています。
マウンティングというのは、大辞林によりますと、下記の意味になるようです。
サルがほかのサルの尻に乗り、交尾の姿勢をとること。霊長類に見られ、雌雄に関係なく行われる。動物社会における順序確認の行為で、一方は優位を誇示し他方は無抵抗を示して、攻撃を抑止したり社会的関係を調停したりする。馬乗り行為。
動物社会で相手と比べて優位性を確認するのと同じように、女子同士でも序列の確認をする、ということなんですね!最初にこの言葉を考えた人、すごいです。
マウンティングは、「自慢したい」気持ちが、「相手を抑圧する」というネガティブな形で行動に表れること、といってもいいでしょう。
マウント女子は、とにかく自慢がしたいんです。でも、「自慢は分かり易くて恥ずかしい」っていう気持ちもあります。
そこで生み出されたのが「マウンティング」というテクニック!
これなら本心は隠しながら(隠せてないけど)、自分の優位性は保たれます。
特に女性社会に多くみられることから、「マウント女子」「マウンティング女子」(どちらも同じ意味)が生まれたんですね。
ちなみに、この言葉がどのように広まったのか、気になって調べてみました。
1つ目は、2014年に放送された、沢尻エリカ主演のフジテレビ系ドラマ「ファーストクラス」において、女子が格付けされる様子が「マウンティング」と呼ばれ、話題になったようです。
2つ目は、瀧波 ユカリ・犬山 紙子著の「女は笑顔で殴りあう:マウンティング女子の実態 」でタイプ別のマウンティン女子が紹介されて有名となりました。
それでは、具体的にどのようなシチュエーションで「マウンティング」が行われているのでしょうか?私の周りにあった例を紹介しながら、解説します。
マウント女子の例を4つのパターンに分類!
よくあるマウンティングの例をまとめてみました。
マウンティングのパターンは、大きく分けて以下の4つに分類されます。
- 彼氏または旦那を自慢する場合
- モテることを自慢する場合
- 若さ・美しさを自慢する場合
- その他、相手より勝っているなにかを自慢する場合
それぞれのケースをみていきましょう。
1.彼氏または旦那を自慢する場合
A「実は彼氏ができてさー。彼、商社勤めなの。」
B「へーすごい。じゃあ月収いくらくらい?」
A「え?いやそこまで聞かないけど・・・」
B「私の彼はね、IT会社に勤めていて、月収は〇〇万円なの。でも、商社勤めにはかなわないな~」
A「・・・(言わなきゃよかった)」
BさんがAさんにマウントをかけています。
女子同士のマウンティングでありがちなのが、彼氏自慢。Aさんを持ち上げるふりをしつつ、本当は自分の彼氏の方が上だといいたいのでしょう。
次は、違うパターンもみてみましょう。
C「旦那がね、毎日仕事で疲れてるのに、帰りが遅い私にごはん作ってくれるんだ。」
D「うらやましい。私の彼なんてなにもしないよ」
C「そうなんだ」
D「まぁ、私は彼に養ってもらって、専業主婦目指してるから、別にいいけど。」
C「?(まだ結婚もしてないのに何言ってんだか)」
Dさんは微塵もうらやましいなんて思っていません。
Cさんの旦那さんの優しさを素直に認めず、自慢としか受け止められないようです。
すかさず、「養ってもらう」という不確定要素をもちだしてでも、自分の方が上だとアピールしています。
「うらやましい+私の(旦那 or 彼氏)なんて~」は、自慢話が続く枕詞だと思っていいでしょう。(はい、この構文テストに出ますよー!)
2.モテることを自慢する場合
A「社長賞おめでとう」
B「ありがとう」
A「やっぱり上層部に気に入られないと取れないんでしょ?どうやったの?」
B「そんなことない、たまたまだよ。私はそういうの苦手だから。」
A「それよりさ、〇〇部長、私と一番仲良いんだよね。この前も違う部署なのに、部長のお客さんとの会食に連れて行ってもらっちゃった。」
B「ふーん・・・(で?)」
Bが上層部に気に入られている(事実かどうかはさておき)、ということに嫉妬心を抱くあまり、受賞の理由はそれなんだ、と思い込んでしまっているケースです。
自分では手に入らなかったものを、他人が手に入れているというのはおもしろくないですよね。だから、おめでとうと表面的には言うけれど、相手から何かを聞き出さないと気が済まないのです。
このケースでは、出世に影響するかわからない○○部長と仲がいいということを、必死にアピールしていますね。悪あがきというやつです。
3.若さ・美しさを自慢する場合
A「Bってメイクうまいね。私なんかほぼすっぴんだし」
B「(すっぴんでいいなら、その方がいいよ)」
Bをほめると思いきや、自分はすっぴんでもきれい、ということが言いたいようです。
または、他人を使って自分を持ち上げるケースもあります。
C「昨日は飲み会おつかれ。終電近かったけど、ちゃんと帰れた?」
D「うん。Cは大丈夫だった?」
C「昨日、酔っ払いに絡まれちゃったんだ。その前の日も変な男にナンパされたし。ほんと最悪」
D「(その話がしたかったのよね)」
たとえ迷惑な行為であっても、誰かから話しかけられるということは、自分に魅力があるから、と思い、勘違いしているケースです。
4.その他、相手より勝っているなにかを自慢する場合
A「この日本語、よくわからないな」
B「~っていう意味じゃない?」
A「そうか、ありがとう。私帰国子女だから、こういうのは英語で書いてあったほうが分かりやすいな」
B「(結局自慢?)」
帰国子女アピールは度々目にしたことあります。
中途半端に英語ができる日本人がターゲットになりやすく、我々はあなたとは違うんだ、ということを言いたいみたいです。
ほかにも、SNSでマウンティングする女子も最近は多くなっています。
(インスタグラムにて)
C「見て、この写真」
Dの投稿、ブランドバッグや包装の箱がこれでもかと積んである写真。豪華なディナーの写真に、男の手が少し映っている。
C「(分かりやすすぎる・・・・)」
彼女たちにとって、SNSは、画像や動画で静かにマウンティングできる絶好の場です。
お金のかかっている演出で、そこにいるすべての人が、「人より豊かな生活をしている」と思っていまいます。
マウント女子がうざい理由は3つ!どんな心理でマウンティングしているの?
それでは、なぜマウント女子が他人に「うざい」と思われてしまうのでしょうか。
理由は以下の3つにまとめられます。
- 会話が自己中心的
- プライドが高い
- 自分について、「勘違い」をしている
1.会話が自己中心的
マウント女子は、基本的に自分中心で会話をする人が多いです。些細なことでも話のネタにでき、会話が盛り上がるので、良く言えば「話上手な人」ともいえます。
しかし、「自分が(会話)相手より優れている」という気持ちを表してしまっては、相手に不快な思いをさせるだけですよね。
本人は「直接相手を否定しているわけではないから、大丈夫」と思っているでしょう。
ただ、実際は、多くの人が、言葉の裏の意味を読み取って、相手がどう思っているかを推測しています。特に日本人は直接的な言葉を使わずに、「言葉の意味を汲み取る」なんていいますよね!
マウント女子の「相手にこう思わせたい」という心理が見え見えだと、周囲は「相手の気持ちをお構いなしにしゃべる奴」と思ってしまうのです。
2.プライドが高い
マウント女子はプライドが高く、常に自分のことを褒めてほしい、と思っているのです。
また、プライドが高いからこそ、自分が傷つかないように気を付けているのだと思います。
マウント女子の立場に立つならば、自分より優れている人をみると、「見えない攻撃」を受けているのと同じ状態ということになるのでは、と想像します。攻撃から身を守るため、マウンティングするのは、正常な反応とみてもいいのかもしれません。
ただし、褒めてもらわないと気が済まない人、というのは「うざい」以外の何物でもないですよね。
3.自分について、「勘違い」をしている
セルフイメージが高すぎることも、うざいと思われてしまう原因です。
マウンティングを行う際、自分は「もっと○○である」ということを言いたい、というのは先にもお伝えしました。
その「もっと」がかけ離れたところにある、というイメージで話しながら、実際はどんぐりの背比べだよ、とツッコミを入れたくなるケースが後を絶ちません。
どんな根拠で、自分の彼氏や旦那は最高である、自分は美人だ・モテているなどといっているのでしょうか。たいていの場合は自分の思い込みによる「勘違い」です。
あまり勘違いが甚だしいときは、パーソナリティ障害という精神疾患を疑ってみてもいいかもしれません。
パーソナリティ障害について詳しい説明は割愛しますが、「自己愛性パーソナリティ障害」というタイプは、尊大な態度や自己愛が強すぎるという点で、マウント女子につながるところがあるのではと考えます。
障害という言葉が付いていて、少々大げさに聞こえるかもしれません。しかし、パーソナリティ障害には様々なタイプがあり、程度の差こそあれ多くの人に当てはまっている部分があるようなので、気になる方は一度調べてみてください。
マウント女子の対処法
お待たせしました。
マウント女子の傾向をだいたい理解いただけましたでしょうか?
それでは、あなたの目の前にマウント女子が現れた時のために、対処法を考えていきたいと思います。
(初級編)無視する・流す・話題を変える
マウンティングによって身の危険を感じたときは、逃げましょう。
会話を無視することで、「自分が言い過ぎた?」とマウンティング女子が居心地の悪さを感じ、マウンティングの頻度が減る可能性があります。
もし無視するのも勇気がいる、という場合は、「ふーん」と簡単な相槌をうって話を流しましょう。
また、関連する話題にもっていけば、変な雰囲気にならなくて済みます。
(中級編)相手をひたすら褒める
一番平和な対処法です。
要するに、マウント女子の褒めてほしいという気持ちを汲み取って、その通り褒めてあげるのです。
褒めてあげると、まるで呪いが解けて普通の人間に戻ったかのように、素直に喜んだりします。そういうときの表情が、一番可愛いのにっ!!って思いませんか?
少しだけ仕返しをするのなら、やりすぎなくらい褒めることです。
「すごいねー!ほんとすごい!それどうやったの?私にはできないなー」と褒めていくうちに、段々わざとらしくなってきますよ。そうしたら、相手も「私が無理に褒めさせたんじゃないか」と気づくと思います。
(上級編)自分の話をしてオチをつける
マウント女子は、きっと周りから期待されて、その中で頑張ってきた人たちなのです。
彼女たちを苦しめている「こうでなきゃいけない」像を、一度壊してあげたら、少し楽になるのかな、と思います。
例えば、学歴マウンティングをされた場合。
「〇〇ちゃんは、××大学に現役で受かるくらい勉強してきたなんて、本当にすごいよね。私は勉強は全然ダメで。出題範囲の山かけばっかりしてたから、あだ名は賭け師だったよ。」
自分の逆武勇伝をいくつか用意していて、相手からこのジャンルでマウンティングされたらこの話、というようにオチをつけていくのです。
こうすることで、場の雰囲気が一気に明るくなりますね。
コミュニケーションが上手な人と話していると、そのあたり、話の引き出しが多い気がします。これはマウンティングされたときに限らず、相手を持ち上げたいときのための汎用性の高い方法ですね。上級テクですが、できたらかっこいいと思います!
まとめ
マウンティング女子は、相手より優位に立っている、ということを確認するために、不自然な形で相手の話に入っていく女子たちのことをいいます。
優位性を確かめたいポイントはいくつかあり、自分の旦那や彼氏のスペックや性格、自分自身の若さや美しさ、周りの人から認められていることやモテること、その他自分だけがもっているものです。
マウンティングされたときは、上手く受け流すこと。または、褒めてあげることも効果的です。心の余裕があれば話をよく聞いてあげて、自分の話でオチをつけるのもいいでしょう。
以上、すべてのマウンティング女子が素直になれることを願って!
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